前回のコラムでは、解体工事の値上がりについてお話ししました。
本日は『アスベスト』について解説したいと思います。
アスベスト規制|さらに大幅アップ!?
様々な理由で2倍近くに上がった解体費用ですが、さらに大幅に上がるかもしれない要因があります。それが『アスベスト』です。
アスベストは肺ガンなどの病気の原因になることが知られていますが、私たちの住む家やその辺のビルなどに普通に使用されてきました。
たとえば鉄骨材の耐火被膜として直接吹き付けられていたり、屋根材や外壁材、室内でも下地の石膏ボードや壁・天井材そのものにアスベストが含有されているケースがあります。これらは見た目ではアスベストが含まれているかどうか判断できません。
古いマンションでは、新築時の仕様書に「天井:〇〇成形板(アスベスト)」などと普通に書かれていたりする場合もありますので、お手元にあれば一度チェックしてみてください。
※アスベストは1975年以降段階的に規制が始まり、2006年に原則使用禁止(一部製品は猶予措置を経て2012年より完全禁止)になっています。
アスベスト調査⇒撤去・処分
2022年4月より、建物(80㎡以上)解体の際のアスベスト調査が義務付けられました。
施工業者はまず図面(仕様書など)や目視により調査を行います。使用が疑われる場合には、外壁などからサンプルを削り取り専門の調査機関に依頼して調べてもらいます。
そして運悪く?アスベストの使用が確認されると、高額の撤去・処分費用が追加で発生することになります。
アスベストは微小な繊維状のもので飛散しやすいため、撤去作業中から最終処分にかけてかなり手間のかかる作業が求められます。
使用状況や範囲にもよりますが、数十万円から場合によっては数百万円と、元々の解体費用を超えるような金額になることもありますので注意が必要です。
工事を発注する側(建物オーナー)としては、費用は少しでも抑えたいのが本音です。しかし、アスベストについては施工業者だけでなく、オーナー側にも『発注者責任』があります。
そもそも調査資格を持っていない業者に依頼したり、いい加減な調査・施工を許してしまうと発注者も責任を問われかねません。
「業者が勝手にやった」は通らない可能性がありますのでくれぐれもお気を付けください。
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